今回は、2日目。
(1日目は↓です。よければ合わせて読んでください。)
この2日目は、結論から言うと、1日目の比では無いくらいしんどかった。
これが正直な感想です。
どんなひとり旅旅だったのか、果たして最終目的地までたどり着けたのか!?
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
2日目朝
2日目の行程は、最終目的地、熊野本宮大社までおよそ23km。
前日、9時間とたっぷり寝たので、疲労は回復。
ただかかとが腫れていて痛みがある。
やはり靴が合わなかったのか。
朝の近露地区。
霧に覆われた街は、幻想的。
朝ごはんを済ませ、7:00出発。
昨日泊まった「櫻の園」さんにお弁当を用意してもらう。
(お腹がすくからとおにぎりをべつに2つ追加してくれていた!)
近くの「熊野野菜」に寄り道し、焼きたてのアンパンを購入。
(サクサクもちもちで美味しい!)
ありがとう。またね近露。
振り返り、別れを告げる。
まだセミが鳴き始めない朝。
鳥のさえずりに囲まれて進む。
昨日散々歩いたのに、一晩里山で過ごすと自然の中を進むのがなぜか久しく感じる。
感覚を取り戻しながら、森に分け入る。
野中の清水で生き返る
40分程度歩き、「野中の清水」に到着。
この頃には、汗だく。
名水百選に選ばれている「野中の清水」。
かつて熊野路を歩く旅人の喉を潤し、また付近の重要な生活用水ともなっていた。
水飲み場があるので、いただきます。
ごくり。よく冷えた水が喉を通る。
さらに歩みを進める。
かかとの痛みが徐々に広がり、一歩一歩踏み込むたびに痛みが走る。
かばうように、つま先で歩く。
昨日よりも景色などを楽しむ余裕がなくなっている。
暑さのせいなのか。
足の痛みのせいなのか。
1人で歩いているからなのか。
出発して4時間。
三越峠休憩所に到着。
あまりの疲労のせいで、椅子へ倒れ込む。
15分程度目を閉じ、呼吸を整える。
まだあと半分。
熊野本宮大社までたどり着けるのか不安になる。
重い腰を上げて、歩き出す。
歩かなければたどり着かない。
とりあえず一歩ずつ歩いて行こう。
進んでは休憩の繰り返し
だけど歩き始めてもすぐ休憩。
弱音が溢れる。
あといくつ山を登り降りするのか。
かつて極楽浄土を信じ歩いた先人たちも同じ気持ちだっただろうか。
休憩しながら少しずつ歩いていく。
途中、発心門王子近くに自動販売機があったので、三ツ矢サイダーを購入。
(三ツ矢サイダー史上最高に美味しかった!!)
ようやくゴールが見えた安堵感
そして、伏拝王子到着。
スタート地点から6時間半。
ここは、かつて京都を出発し熊野詣でをしてきた人々が、初めて熊野本宮大社(大斎原)を目の辺りにすることができたポイント。あまりの感動で、伏せて拝んだことから伏拝王子と言う名前がついている。
僕は、昔の人に比べられば大した距離を歩いているわけではないが、ようやくゴールが目に見え、ほんとにホットした。
伏拝王子から熊野本宮大社までは1時間。
最後の体力を振り絞り、進む。
15分歩いては休憩を繰り返し、一歩一歩着実に熊野本宮大社へ近づいていく。
自分を鼓舞し続ける。
やっと、、、、
そしてそして、ようやくです。
出発してから7時間45分。
到着!!
「やっとたどり着いた。」
その安堵感から、社殿に行く前に思わず座り込む。
かかとは悲鳴あげていて、限界。
2日目は、ほんときつかった。
正直、途中何度も諦めてバスに乗って熊野本宮大社に行けばいいかとも思いました。
ただ、歩き切りたいと言う気持ちが強かった。
中辺路を歩いたという称号が欲しかった。
それだけのプライドが自分の足を動かした、そんな気がします。
自分の足をとにかく褒めてあげたいと思う笑。
両足よ、頑張った!
ぶらり熊野本宮大社周辺観光
滝尻王子までの帰りのバスの間は、本宮大社周辺をゆるりと楽しみました。
周りをみると車でこられている方も大勢いましたが、そんな人たちを見て
「僕は、2日間歩いてここまできたんだぞっ!」
と勝手に胸を張っていました。笑
かつて熊野本宮大社のあった、大斎原。
日本一大きな大鳥居がある。
8月オープンしたての「choux(シュー)」。
御目当てのシュークリームは残念ながら食べれず、、、
そのかわり自家製完熟南高梅ジュース(¥400)をいただきました。
はじまり地、滝尻へ
そして、バスの時間。
歩ききった余韻を感じながら、バスに揺られること1時間半。
昨日旅をスタートさせた滝尻に到着。
あっという間の2日間。
熊野古道を歩ききったという経験や一人で旅をした経験は、周りの方から見るとほんとちっぽけなことだと思う。
ただ、これまで経験のないことにチャレンジした事実。そして納得のいく形で終えられたことは、僕にとって大きな自信になりました。
山や川、里山、音、香り、温度、気候、祈りといった様々な要素があるがゆえに、色んな楽しみや感じ方をできるのが熊野古道だと思う。
人によってやタイミングによっても感じ方は違う。
また、熊野古道を歩きたいと思う。
熊野古道よ、良い思い出をありがとう!
そうだ、熊野古道を歩こう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。